とある看護師 精神看護の道を決めた4つの理由

とある看護師はこれまでにHCU,ICU,ERを経験し、医療機器メーカーにも転職を果たしました。

しかしながら医療機器メーカーに転職し、様々な経験をしていくうちに改めて看護師というの素晴らしさを再認識するに至りました。

そして先日、某医療機器メーカーを退職しました。

看護師という仕事に戻るにあたって、これまでの経験や、自分がどのような領域で働きたいかなど様々な選択肢を考えました。

そして

とある看護師は精神科専門の病院の転職に成功しました。

なぜこれまで救急や、重症集中ケアの領域で看護をしていた私が、精神科単科の病院を選択したのかについては「精神看護の道を決めた4つの理由」を下記に示していきたいと思います。

この記事は、今後のキャリアに悩む看護師や、精神科病院への転職を考えている看護師に参考になる内容になります。

目次

①身体だけでなく、精神的ケアもしっかりと行える看護師になりたいと思ったから

②学生時代から興味のある領域だったから

③初めての領域で新しい知識を獲得したいと思ったから

④自分のQOLを大切にしたいと考えたから

①身体だけでなく精神ケアもしっかりと行える看護師になりたいと思ったから

これまでに私はHCU、ICU,ERなどの領域で看護師として働いていました。

HCU,ICUなどの領域は当然ですが、突然の急変があったり、重症な疾患を抱えている患者が多く、

「患者の生命を第一優先にする」

という点が最も大切になります。

もちろん精神的なケアもこういった急性期においては重要なポイントとなり、患者の想いの傾聴であったり、患者家族のサポートであったりの精神ケアは必ず必要となってきます。

とはいえ現実的に、臨床の現場では患者の話しに耳を傾け、じっくりとお話を聞ける環境というのは無かったというのが正直な私の思いです。

自分自身の余裕も無く、急変があればもちろんその対応が一番になりますし、患者の話しをじっくり聞く事が出来る時間があるのであれば、

・患者のADLを落とすまいと、リハビリを優先させたり

・人工呼吸器のVAPを起こすまいと口腔ケアを入念に行ったり

・清潔ケアを優先させたり

・緊急入院があればその準備を優先させたり

精神ケアの未熟さは、私自身の力量不足であったことは否めませんが、どうしても身体的なケアに注視しがちであったり、業務を優先させるケースが多くありました。

もちろん急性期領域においてじっくりと話を聞く事だけが精神的ケアではないという事も理解していましたが、それでもじっくりお話を聞いてあげたかったと後悔している症例をいくつも経験しました。

ERで勤務していた時は、大量服薬で意識障害のある救急患者であったり、自殺未遂を行った患者の対応をした症例も経験しました。

多忙で煩雑な環境の中でこうった症例に出会うと「病気で苦しくて救急外来を受診している人もいるのに、どうして自らこんな行為を行ってしまうのか。」という差別的な視点で物事を捉えてしまう事も時にはありましたが、

落ち着いている環境で冷静に考えると

「この方たちも精神的につらく、苦しんでいる上での行為なんだな。」

といった患者の理解であったり

「自分にはこの短期間でも良い看護が出来たのか。または私はどんな関りを持てば良かったのだろうか。」

といった悩みや

「こういった方は今後どういった形で精神ケアが行われていくのだろう。」

といった疑問が多く湧いてくる状態に私はありました。

そういった経験から、

「少しでもこういった患者に対しての理解が出来る看護師になりたい」

「ERなどで関わる短期間でも良い精神看護が提供できる看護師になりたい」

と当時から精神ケアについて考えさせられる場面が多くありました。

②学生時代から興味のある領域だったから

私が学生時代の実習で一番、思い出に残っている実習は精神科の実習でした。

当時私が実習させて頂いたのは、とある病院の男子の閉鎖病棟でした。

私が担当させて頂いた患者は、男子の閉鎖病棟で何十年と生活されている方で、時には現実的に、時には妄想的に話をさせる方でした。

当時、精神科実習ではプロセスレコードという物を使用し、患者と学生の相互関係を振り返る機会がありました(看護学生であれば馴染みありますよね。実際に働きだすと使わないことがほとんどないのですが)。

そういった機会の中で、

・自分自身がどういう思いで患者と関わっていたのか

・自分自身が心の中で思っていたものがどうやって言語化され、またそれに対して患者がどう反応しているのか

など自分自身を見つめなおす場面が多くありました。

また自分では気づけなかった無意識の部分の想いを、教員がプロセスレコードの用紙をみて「あなた、ここの場面できっとこう思っていたんじゃない?」と指摘された時は、大変な衝撃を受けました。

また私が精神科実習を終えて、その次の学生がまたその何十年と閉鎖病棟にいる患者の実習を担当させていただく・・・

という事を繰り返していくうちに、患者の精神状態が徐々に落ち着いていき、ついにはその患者が開放病棟で生活出来るようになったという事も大変な驚きでした

このように患者に対する精神看護を学びながらも、自分自身を見つめなおすこととなった精神科実習はとても思い出深く、私が精神科で働きたいと思った一つの理由となります。

③初めての領域で新しい知識を獲得したいと思ったから

これまでの臨床経験を踏まえるとやはり身体的なアセスメントや、重症症例の患者の看護ケアについて多くの事を学びました。

その上で、改めて医療機器メーカーの退職後、これまで経験した領域の転職について考えてみました。

そうしていくと、これまでの経験をさらに上乗せしていく中で、より深くその領域を学んでいき、認定看護師や専門看護師などのキャリア選択肢が出てくるのではないかと思いました。

とはいえ看護師としては、それほど臨床経験は長くない上、同じ領域の看護だけ学び続けるのは自分にとって良い選択なのかと思うようになりました。

もちろん同じ領域で経験を積み重ねることは、より専門性を増すことにつながりますし、大きなメリットとなることも理解していますが、

それ以上にもっと、まだ自分の知らない領域の学習であったり、多くの体験を積み重ねていきたいという思いの方が強くなりました。

そう、多々純粋にまた新しい事にチャレンジしたいと思ったのです。

④自分のQOLを大切にしたいと考えたから

自分のQOLをどう保つのかというのは看護師にとって、長年の課題だと思います。

病院で働いている看護師は、患者の生命に関わるという仕事であるが故、どうしても緊急の入院であったり、患者の状態が芳しくない状況の場合などのケースなどの状況から、「はい、時間になったので帰ります。」という訳にはいきません。

度重なる残業や、長時間夜勤の中でも休憩が全然とれないという事もざらにあります。

看護師として働く方々は、真面目で患者の事を第一優先に考える人々が多くいます。

そのためなのか、時間外勤務が当たり前になってしまっているためなのか、自分のQOLを大切に出来ていない方が多くいます。

以前の私(医療機器メーカーで働く前の看護師時代)も時間外勤務が当たり前で、自分の生活がおざなりだったのは否めません。

しかし医療機器メーカーで企業人として働く中で、この価値観は変わっていきました。

看護師という仕事は、患者を第一優先に考えなければならない事は当たり前なのですが、自分のQOLをおざなりにするような

「自己犠牲の上に成り立つような看護をしたくない」

と私は思うようになりました。

この点、一般病院と違い精神科看護の場合は、比較的時間外勤務が少ないという点は大きな魅力だと思いました。

自分の時間もしっかりと確保し、自分自身のQOLもしっかりと保ちながら、その上で余裕を持って働きたいと思います。

患者というのは思っている以上に看護師を見ています。

たとえ、心の余裕のなさを隠していても、時として患者には見られてしまう事もあるでしょう。

心の余裕のなさは患者の看護に大きく影響を与えると思っています。

自分の時間を大切にし、心の余裕を保つことで、じっくりと臨床精神看護の経験を積み重ねていきたいと思っています。

まとめ

私が精神看護の道を決めた4つの理由を記載しました。

これまで様々な領域で、時には医療機器メーカーで働く企業人として働いてきました。

看護師という経験は、多くの場所で生かすことが出来るなとしみじみ感じています。

これからまた新しい領域で精神看護を学ぶことになるわけですが、これからも看護師としてのキャリアに悩む事は続くかと思います。

キャリアは自分だけの考えだけではなく、環境要因も大きく影響しています。

多くの看護師がキャリアについて悩みながら働いていて、時には悩みながら同じ場所で働き続けたり、転職をしたりしながら自分だけのキャリアを築いていくのだと思います。

そうやって悩む看護師にとって、私のブログが何かの発見であったり、新しいチャレンジや目標に繋がることがあれば嬉しいです。

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ABOUTこの記事をかいた人

「看護師としてのキャリアってなんだろう」 と日々考えているとある看護師 新人からHCU配属。HCU,ICU,ER経験。 新しいチャレンジをしてみたいと考え、思い切って企業に転職。外資系医療機器メーカーのクリニカルスペシャリストとして働きだす。 企業で働き始め、「やはり看護は面白かった」と再考。 再び看護師へUターン。 「どうせなら新しい看護にチャレンジしよう。」と精神看護の道へ。 現在精神看護師として救急病棟で勤務している。 学歴 専門学校卒→放送大学卒(教養学) 学位授与機構で看護学士取得済