睡眠の心得


睡眠は人生の三割を占めるといわれています。

実際には眠る時間などは人それぞれ、一概にどれだけ寝れば良いとは言えません。

人生を輝かしいものにするために、睡眠は大切な要素です。

特に看護師は変則的なシフト制であり、睡眠の質も悪くなりがちです。

質の高い睡眠をするにはある程度自分自身の工夫が必要だと思っています。

そのためには睡眠について学び、それを日常生活に取り入れていく必要があると思います。

そのため今回は睡眠について考えていきたいと思います。

目次

①睡眠の役割

②女性の睡眠の特徴

③睡眠と心理症状

④交代勤務者のための睡眠の極意

①睡眠の役割

脳は体重のわずか2%といわれています。

そんな脳は身体各所からの情報を集中的に処理しするため、非常に疲労します。

脳は非常に繊細で脆弱な臓器であり、長い間フル稼働させることはできません。そのために睡眠という休息を脳にとらせることで、修復・回復させます。

身体的な疲労は、眠らなくても安静にすることで回復できますが、脳は睡眠をとることでしか修復・回復することはできないのです。

そしてレム睡眠とノンレム睡眠の二種類が寝ている間に交互に起こっています。

レム睡眠とは

Rapid-EyeーMovement(休息眼球運動)

↑レム睡眠中は目がぴくぴく活発に動いていることからREM睡眠と呼ばれています。

おぎゃーと生まれてくる赤ちゃんが最初にしているのがレム睡眠です。

新生児は生まれてからすぐに泣いたり、哺乳を受けたりします。

実はこの動作が生まれてからできるように、出生前に神経回路が作られています。

その神経回路を創るのがレム睡眠の役割とされています。

レム睡眠は、大脳の機能を発達させ、意識を覚醒の状態に導くと考えられており、特に赤ちゃんの時は非常に大切な睡眠となっています。それが大きくなるにつれて減少し、少しずつノンレム睡眠が増えていきます。

レム睡眠が「浅い眠り」と称されることもありますが、これは大脳を活性化して、覚醒を促す役割を持っているからです。

ノンレム睡眠とは

Non-Rapid-EyeーMovement

先ほども書いたように、脳は非常に繊細で、起きている間はエネルギーをかなり消費します。

そのためノンレム睡眠が必要となってきます。

この睡眠は「脳を守り・修復する」眠りになっています。ノンレム睡眠は胎児期のかなり遅くに現れ、出生後に急速に増え始めます。

最終的には総睡眠量の75~80%を占めるようになります。

深いノンレム睡眠は、成長期の幼児期に非常に多いのに対し、高齢者では少なくなっていきます。

そのため加齢に応じて睡眠の質にも影響が出てくるとされています。

②女性の睡眠の特徴

女性の睡眠時間は、男性に比べて短いのが特徴です。

2006年に総務省が実施した社会生活基本調査によればいずれの年齢層でも女性は男性よりも睡眠時間が短いとの結果が出ています。

また月経リズムによって睡眠は変わってきます。

月経前の黄体後期になると、夜間に体温が十分に低下せず、朝の体温上昇も緩やかになり、その結果として、睡眠が深くなりにくく、起床時間も遅くなりやすいです。

さらに黄体期の中でも、月経前直前の黄体後期になると、黄体前期に比べてレム睡眠がさらに減り、月経前にはこのような睡眠内容に変化に加えて、プロゲステロンの影響によって眠気が強くなります。

このような眠気や睡眠内容は月経2~3日後以降に焼失します。

妊娠時期について

妊娠初期の約三か月間はプロゲステロンの分泌が盛んになり、眠りや倦怠感が現れやすくなる傾向にあります。

これらの症状は妊娠中期には消失します。

妊娠後期になると、腹部が圧迫されることで、呼吸圧迫、頻尿が生じ、仰向けや寝返りも困難になります。

また妊娠中は出産や、育児への不安が増強しやすく、それを引き金として不眠が生じたりすることもあります。

看護師は産休に入るまで働き続ける人も多いですが、体力仕事なのは間違いなく、上記の状態に合わせてかなりのストレスフルが生じると考えられ、睡眠の質が落ちやすいと考えられます。

③睡眠と心理症状

それでは睡眠時間がうまく確保できない、または質が悪いとどのような心理症状を引き起こすのでしょうか

頭痛、めまい、肩こり、腰痛、胃の不調、動悸・息切れ、疲労などの身体症状、イライラ、興味消失、気持ちにゆどりがもてないなどの症状が出現していきます。

特に看護師は身体的にも・精神的にもハードな仕事となります。

睡眠時間が確保できない、または睡眠の質が悪いことにより、インシデントを発生させてしまったり、時には大きなアクシデントを引き起こすきっかけとなります。

1986年に生じたスペースシャトル「チャレンジャー号」の爆発事故も、

爆発の直接的な原因はロケットブースターの部品であるOリングの低温暴露による強度低下にあったものの、

原因はそれだけでなく、NASA発射官制責任者の睡眠不足が関与していることが明らかにされています。

また睡眠不足による判断力の低下が大事故を生じさせてしまった典型的な事例はこの他にも、

チェルノブイリの原発事故、巨大タンカー「エクソン・バンディーズ号」の座礁による原油流出事故などがあげられます。

看護師の睡眠不足、質が悪いことにより、自分自身の健康被害だけでなく、

患者の命も危険にさらすリスクが高まるわけですから、医療者として睡眠はしっかりとコントロールする必要があります。

しかし、看護師は日中だけでなく、夜勤もあったり、仕事の時間はバラバラ。

気を付けていても無意識のうちに良くない睡眠をとっていたり、どうしても夜勤前に寝付けなかったりすることもありますよね。

そのために、気を付けるべきことを以下に書いていきたいと思います。

④交代勤務者のための睡眠の極意

心身の疲労を回復させ、健康を保持するためには、適切な睡眠時間と良質な睡眠が必要であることは何度も述べてきました。

しかし、実際には交代勤務がある看護師は日勤者に比べ、眠ろうとしても眠れない、

起きているときにも眠たくて仕方がないといった睡眠に関する問題が多くなります。

交代勤務者は特に二つの要因で睡眠に影響を及ぼすことになります。

一つは、昼間にまとまった睡眠をとることが難しいという事です。

人は日中体温を上げることで覚醒し、活動に適した状態に持っていこうとするので、容易に眠ることができません。

もう一つは、昼間の睡眠は外部騒音や、太陽光あるいは家庭の事情によりしばしば妨げられることが多いことです。

しかし上の二点の問題はなかなか解決しにくい問題であるため、

睡眠の質を高めていくためには、自分自身の工夫と努力が必要になってきます。

以下に良質な睡眠をとるための工夫を記載していきます。

「夜勤の過ごし方」

1、仕事に出かける前に1~2時間の仮眠をとる。

先ほど書いたように、睡眠を妨げられる要因は沢山あります。

事前に家族の協力を得られるようにしておくこと、部屋は暗くすること、、耳栓を使用し騒音が睡眠の妨げにならないようにするなどの工夫が必要です。

2、午前1~3時くらいに約20分の仮眠をとる。

夜勤中に寝れないからといって横にもならないのはよくありません。少しでも休み時間に体を横にさせるなどし、体を休める必要があります。

3、仮眠後は明るい場所でコーヒーなどのカフェイン類を摂取する。

休んだ後は、カフェインでしっかりと目を覚めさせるようにします。

4、体操をする

体をしっかりとほぐしすことで目覚めを確実にします。

5、ラーメンや唐揚げなどの高カロリーの食品は食べない。

日中の活動性の高い時間ではありませんので、夜間に食べるとかなりの負担を消化管にさせることになります。お腹にやさしいものを食べるように工夫しましょう。

「夜勤明けの睡眠のとり方」

1、帰宅時はサングラスなどをかけ、日光をさける

太陽光は覚醒へと導きます。なるべく太陽光はさけるようにして帰宅しましょう。

2、寝る前の飲酒やカフェイン摂取はさける

お酒を飲むとよく寝れるといわれる方もいますが、間違いです。寝ているようで、頭はしっかりと覚醒してしまいます。

3、寝室は完全に暗くし、光を遮断する

1と同じく、太陽光は覚醒に導くため、アイマスク、2重カーテンなどを使用し、光を遮断しましょう

4、騒音を減らす。

「夜勤前の過ごし方」にも書きましたが、騒音を減らすための耳栓の使用や、家族の協力が得られるようにしましょう。

まとめ


クリニックや企業勤務、などで日勤のみの看護師もいますが、ほとんどの看護師は交代勤務をしています。

睡眠のとり方によって、仕事の質も変わりますし、なにより良質な睡眠がとれると、自分自身の人生が豊かになります。

交代勤務の連続、バラバラの生活で体調を崩しやすい職業が看護師です。

睡眠はとても人間にとって重要なものです。

睡眠の質が、自分の人生の質を上げると言っても過言ではありません。

夜勤業務が病院看護師の宿命ですが、それでも睡眠に気を付けていくことが大切ですし、

なにより睡眠の質の悪さが、患者の不利益につながることは避けなければなりません。

正しい睡眠の知識を持ち、正しい睡眠を行いたいと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

「看護師としてのキャリアってなんだろう」 と日々考えているとある看護師 新人からHCU配属。HCU,ICU,ER経験。 新しいチャレンジをしてみたいと考え、思い切って企業に転職。外資系医療機器メーカーのクリニカルスペシャリストとして働きだす。 企業で働き始め、「やはり看護は面白かった」と再考。 再び看護師へUターン。 「どうせなら新しい看護にチャレンジしよう。」と精神看護の道へ。 現在精神看護師として救急病棟で勤務している。 学歴 専門学校卒→放送大学卒(教養学) 学位授与機構で看護学士取得済